自家栽培古代小麦でパンを焼く
一昨年FEC自給圏ネットワークから分けてもらったひと握りのスペルト小麦の実。自家栽培のスペルト小麦で自家製天然酵母パンを焼くのを夢みつつ、我が家の猫の額ほどの庭に蒔きました。
麦踏みをするくらいでほとんど何もせずだったにもかかわらずすくすくと成長し、わずかですが昨年無事収穫できました。
これでパンが焼けるとニンマリしていたのですが、そこは古代小麦。やわではありませんでした。脱穀がまるでできない。瓶の底で叩こうがすりこぎ棒で叩こうがビクともせず、結局手でひと粒ずつ剥くよりほかないという有様で、早々に根を上げてしまいました。
もう、甘い夢は抱くまいと収穫した麦を粉にすることも庭に撒くことも諦め、友人に譲ることにしました。
「精米機で脱穀できるよ」
夢のようなことを教えてくれたのはその友人でした。
わたしは精米機を持っていません。
友人に精米機を貸してもらって脱穀開始。
品種改良もされず過酷な自然環境を今日まで生きぬいて来た麦です。生き抜く為の鎧のような硬さと強さ。何度も何度も精米機を回して、ようやく原麦になりました。
わたしの手元に残ったのは100gちょっとの原麦。パンを焼くには足りません。
神崎町で小麦を栽培している農家さんの地粉(全粒粉)と合わせて焼いてみました。
酵母は酒粕。グルテン少なめの粉を力強く補ってくれる酵母です。
思えば3年がかりで焼いたパン。飽くなき好奇心と浪漫に突き動かされ、縁が結ばれ、思いがカタチに。楽しく、嬉しく、そしてただただ有り難いばかりです。
次回は友人の畑で元気いっぱいに育った古代小麦で、古代小麦100%でパンを焼いてみたいと思います。
麦踏みの時。
すくすく伸びる。
なかなか脱穀できません。
やっと原麦に。
粉になりました。
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